佐々木敦『ニッポンの思想』 [本]
佐々木敦がこんな本を書くと思ってはいなかった。
そう思ったのは私だけではないだろう。
しかし、あえて「思想系」に踏み込んだ本書は大成功なのであった。
いや面白いよ。
個々の思想・思想家を「評価」してマッピングするのではなく、思想家たちのメインモチーフが時代とどう関わってきたのか、ということがテンポよく語られる。
書き手が「思想家」であれば、論じている思想家との距離感が問題になって筆が鈍るであろうところも、そこは「門外漢」らしく、いわば健全なる野次馬精神が発揮され、意外に踏み込んだ発言もあってなんだか風通しがいい。
いい感じでするする読めるなあ~、と思ってたら、90年代を論じた5章あたりからなんだか妙に熱くなってくる。
そして白眉は短いながら入魂の東浩紀論!
ここまでの記述は長~い前座っすか?と思わせる気合いだ。
筆者が「ひとり勝ち」というほど影響力のある東だが、ある程度まとまった「東浩紀論」というのは意外になかった気がする。
その意味でも貴重だし、何より面白い。
「門外漢」発言は撤回だ。
むしろ今後は思想系にシフトしていくのかという気すらする。
これは、おおいに期待せざるをえないです。
そう思ったのは私だけではないだろう。
しかし、あえて「思想系」に踏み込んだ本書は大成功なのであった。
いや面白いよ。
個々の思想・思想家を「評価」してマッピングするのではなく、思想家たちのメインモチーフが時代とどう関わってきたのか、ということがテンポよく語られる。
書き手が「思想家」であれば、論じている思想家との距離感が問題になって筆が鈍るであろうところも、そこは「門外漢」らしく、いわば健全なる野次馬精神が発揮され、意外に踏み込んだ発言もあってなんだか風通しがいい。
いい感じでするする読めるなあ~、と思ってたら、90年代を論じた5章あたりからなんだか妙に熱くなってくる。
そして白眉は短いながら入魂の東浩紀論!
ここまでの記述は長~い前座っすか?と思わせる気合いだ。
筆者が「ひとり勝ち」というほど影響力のある東だが、ある程度まとまった「東浩紀論」というのは意外になかった気がする。
その意味でも貴重だし、何より面白い。
「門外漢」発言は撤回だ。
むしろ今後は思想系にシフトしていくのかという気すらする。
これは、おおいに期待せざるをえないです。
集中講義!日本の現代思想―ポストモダンとは何だったのか (NHKブックス)
- 作者: 仲正 昌樹
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
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