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蘇るSFマインド:ハインライン『メトセラの子ら』 [小説:SF]

近所のブックオフに行ったら、どういう訳だか大量のディックとハインラインが105円コーナーに陳列されている。
「もう長いことまともにSFとか読んでないなあ」と思う。
一瞬だけ迷ったが、結局30冊ほど買い込んだ。

アシモフ、クラーク、ハインライン、シェクリィ、スタージョン、ブラッドベリ…
正直、内容はほとんど覚えていない。中学生くらいであったろうか。

ヴォネガットに行き当たったあたりから、「SFSFしたSF」を読まなくなったような気がする。
もっと前かもしれない。

そこははっきりした情景が浮かばないにもかかわらず、やはりひとつの原風景である気がする。
何かこう、やっぱりわくわくするのだ。
ハルヒが好きなのも、谷川流のあのSFマインドに反応してる部分はあるな。
ファンタジーじゃなくてSFマインド。

で、ひさしぶりに読み出したハインライン。
びっくりするほど違和感がない。
50年前の本なのに…しかも本来いちばん古びがちなジャンルなのに…

「じゃあ…あなたは、どんな行動に出ることに賛成なさるの?」// 「ぼく?なんにもないよ。メアリイ、ぼくが過去二世紀ほどのあいだに学んだことがすこしでもあるとすれば、それはこうだ。こういったことは、いずれとにかく通り過ぎてゆくってことさ戦争も不景気も、指導者も誓約も…みんな通り過ぎてゆくんだ。要は、それを生き抜いてゆくことだね」// メアリイは、考えこんだような顔をしてうなずいた。// 「あなたのおっしゃるとおりだと思うわ」// かれは立ち上がると背のびをした。// 「そうとも、ぼくの言うとおりさ。人生っていいもんだな、とさとるにも、数百年はかかるものなんだ」


「人生っていいもんだな、とさとるにも、数百年はかかるものなんだ」

うーん、かっこいい。
こういう言葉を聞くためだけでもSFを読む価値があるってものだ。

うれしくて、つい読み終わる前に書いてしまったのだった。。。


メトセラの子ら (ハヤカワ文庫 SF 181)

メトセラの子ら (ハヤカワ文庫 SF 181)

  • 作者: ロバート A.ハインライン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1976/01
  • メディア: 文庫



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